ドクターMの「美と健康のかかりつけ医」ブログ

2019.10.30

「美、けがれなく、道、険し。」

ラグビーワールドカップの日本代表の活躍、素晴らしかったですね。

4年前のワールドカップの時は「お、なかなか日本もやるやん!」みたいな感じでしたが、今回は「おお、日本めっちゃ強いやん!」に変わりました。

私も大学時代は超弱小ながら、医学部ラグビー部に所属しておりました。当時はスタンドオフ(日本代表の田村選手と同じポジション)を担当してましたが、スクラムの時点でつぶされてなかなかボールが回ってきませんでしたねー(苦笑)

週に3日しか練習しない弱小チームとは言えど、当時の練習は滅茶苦茶つらかったのを思い出します。

今の日本代表選手たちも、文字通り「死ぬほど」練習したそうですね。260日間の合宿なんてスゴすぎます。

個人個人のスキルが格段にアップしているうえに、かなり持久力がついていることに驚愕しました。

何かを成し遂げようとするときは、時間と費用をかけ、さらには痛みと苦しみを受け入れないとダメですね。

「目的を定めて、やるべきことを粛々と行い、痛みと苦しみに耐え、失敗に気づけば修正し、レベルアップしていく。」

そこには、中途半端な言い訳は存在しません。

これは誰しもできることではありませんが、私自身は自分の好きなフィールド内ではこの姿勢を常に持ちたいと考えています。

その一つが「美容医療」であることは間違いありません。

自分の判断、スキルがお客様・患者様の体に赤裸々に現れます。

私は神のような魔法は使えませんし、人それぞれ治療に対する反応が違います。

そのため十分な成果がでず、失望される方も少なからずいらっしゃいます。

少しでも成功確率をあげるため、メーカーから与えられたマニュアル通りではなく、オリジナルな方法を経験的・理論的に考えるようにしています。

少し前まではエキスパートの先生方のレクチャーを聞きまくり、その通り模倣していましたが、実践しているうちに「あれ、こっちの方がいいんじゃないの?」みたいなところに気づくこともあります。

医療の世界、ことに美容医療の世界は「昨日の常識は、今日の非常識」的なところもあったりしますので、常に柔軟な思考が必要だと思っています。

何が本物で、何が偽物か?

メーカーの美辞麗句に惑わされることなく、有効治療法をしっかり見極めていく能力を磨いていかなければなりません。

 

さて、そういう観点から今もっともお勧めの治療をセレクトしてみます。

1)しみなどの色素沈着に対して

ピコトーニング・・・紛れもない色素治療の王道になりつつあります。特に当院で採用している「ピコウエイ」は逸品です。ポイントはメーカー推奨の1.5倍のパワー設定で、2倍以上のショット数で照射すること。色素も薄くなり、肌質も改善します。従来のナノレーザー(当院ではルートロニック社のスペクトラ)の出番は全く必要ありません。

SR・・・旧オーロラ。イープラスのアプリケーターの一つで、フォトフェイシャルとRF(高周波)を組み合わせています。薄い色素沈着にはあまり効果はありませんが、月1回ペースで長く続けていると、少しずつの累積効果で色白でプルプルしたお肌になります。人によってはフラッシュライトの熱感が辛く感じることもありますが、コストパフォーマンスが高い治療です。

2)シワ、肌のテクスチャー改善など

ピコフラクショナル・・・ピコレーザーを1点だけでなく複数の格子状に照射して、表皮~真皮浅層まで熱焼灼することで、そこからの治癒機転による肌の新生を促す治療です。従来の炭酸ガスフラクショナルレーザーより、作用は弱いですが、ダウンタイムが短いのが利点です。回数をかけることで徐々に滑らかな肌質に変えていきます。

ダーマペン4・・・複数の針で表皮に微小な傷をつけて、肌の再生を促します。フラクショナルレーザーとの大きな違いは、熱を使わないのでダウンタイムが短いこと。真皮まで針で穴をあけることができるので、いわゆる「ドラッグデリバリーシステム」の一つとして使えること。逆に言えば、ただ穴をあけるだけでは効果は限定的でフラクショナルレーザーより弱いため、同時に成長因子、コラーゲン増殖因子などを入れなければ本当の意味がないと思われます。当院では、成長・コラーゲン増殖因子として「アムニオジェニックス」「PCL」などの製剤をセレクトしています。

マッサージピール・・・ピーリング剤ですが、表皮のピーリング作用はそこそこで肌がつるっとするレベルで収まってくれます。日本人にはちょうど良い感じ。主成分のTCA(トリクロロ酢酸)が真皮以下に浸透するように特殊調整されているので、コラーゲン・エラスチンも増えてきます。何よりもお手軽な感じが良いです。当院では1回のコストもお安めです。最近では、ダーマペンとの併用で効果がアップするとのことで、実践されている先生もいらっしゃいます。

ボトックス&ヒアルロン酸・・・表情ジワにはボトックス、刻み込まれた深いしわ(額・法令線)などにはヒアルロン酸です。即効性が期待できます。皆さんが考えるほど、不自然になりませんし、むしろ少量ずついれることで自然で若々しい状態を維持できます。ヒアルロン酸は、注入後に溶かすこともできます。芸能人でパンパンな顔になっている人は、その顔が気に入っているからです。常識的なセンスあるドクターならそんな不自然なほど注入しませんので大丈夫です。

3)たるみ、もたつき

ウルセラ・・・説明不要のHIFU(ハイフ)最高機種。いまだにウルセラを超える機種は開発されていません。消耗品であるカートリッジが異常に高いので、施術値段をさげることができない施設が多いのも事実。半年~1年の間隔で行うとかなりのリフトアップ効果が期待できます。痛みに弱い人のため、当院ではプロボフォールの麻酔で完全に眠ってもらって施術をすることもできます。

ウルトラセルQプラス・・・ウルセラのジェネリック版HIFU。韓国のトップメーカーの一つジェイシス社の製品。カートリッジの値段がウルセラの半分以下の程度なので、ショット数を倍にできる。超音波集簇による焼灼点がウルセラより小さいので、同じパワーで比較するとウルセラより痛みは少ないです。もちろん効果は劣ります。その点を考慮したのか、最近のソフトのバージョンアップでは、出力の上限値が上がりました。そして、脂肪減少を狙った新しいカートリッジも発売されました。こいつはあご下の脂肪に効果が期待できそうです。

インフィニ・ハイブリッド・・・いわゆるフラクショナルRF器機の一つ。RF(高周波)で真皮および皮下組織の引き締めます。脂肪が少なくなり、皮下組織および支持じん帯がしっかりしてきます。ハリのある小顔効果が期待できます。。導入当初は、あまり期待してなった機器でしたが、今では当院で最も活躍する頼もしいやつです。まぶたの上にも照射できるので、「眼が開けやすくなった」との評価されることも多い器機です。

4)お肌全体の老化防止、しみもたるみもシワも全部

トリニティプラス・・・3つのアプリケーターで、しみ、しわ、たるみを全部ケア。お肌の基礎工事用。これだけでも毎月続けているとかなり効果あります。

ボトックス&ヒアルロン酸・・・前述のとおり、少しずつ入れておくことで、かなりの効果を期待できます。

③上記の機器や施術の組み合わせを月々交代で・・・トリニティプラスでは不十分、もしくはコストをかけてもいろいろやってみたい方は、隔月で上記の機器を交代で行っていくことも有効です。

たとえば、ピコトーニングとインフィニ・ハイブリッドを交互に受けると、しみ・くすみとたるみの両方への対策となります。ボトックス、ヒアルロン酸はむしろ必須かもしれません。

 

そして何よりも、忘れてはいけないこと。

「効果を信じて、愚直に、あきらめないで施術を続けて受ける。」

ずっと、続けてらしゃる方は、やはりきれいです。

ラグビー日本代表のように、ハードな練習の向こう側に大きな成果が待っています。

「美けがれなく、道険し」

さあ、4年後とは言わず、1年後に素晴らしい変化を遂げるため、はじめの一歩を踏み出しましょう!

みぞぐちクリニックは、さまざまな施術器機、ドクターズコスメを取りそろえて、皆様の「美活」のお手伝いをさせていただきます!